ミレニアル世代とZ世代に希望を
『イノベーション6』
「コレカラしながわイノベーション」政策提言
誰もが安心してチャレンジでき、努力が報われる社会へ
「頑張りたいけど頑張れない」「努力しているけど評価されない」。若者から働き盛りの世代の皆さんと語り合う中で、社会に対する、あきらめにも似た声を耳にします。
ごく少人数の最大幸福を追い求め、限られた能力を持つ人だけが評価される経済システムが、「努力しても報われない社会」を生んでしまいました。
経済成長と科学技術の発展こそが幸福をもたらすという、これまで信じられてきた価値観は瓦解し、何を希望とすれば良いのか分からない現代。希望のビジョンを失った社会こそが、多くの若者から気力を奪う元凶ではないでしょうか。
今こそ、新しい社会ビジョンを掲げ、若者たちが活躍できる舞台を築きたい。
「全ての人の尊厳が守られ、若者が安心して挑戦し、努力が報われる」。そんな社会を、伊藤こういちは作りたいと考えています。
これまで伊藤こういちは、医療、介護、教育などのサービスを無償で提供する「ベーシックサービス」の充実に尽力してきました。
コロナ禍では、ベーシックサービスをさらに発展させ、1人3万円(中学生以下は5万円)の「しながわ活力応援給付金」という日本型「ベーシックインカム」に挑戦し、実現しました。
昨年からは、新時代を担うミレニアル世代とZ世代の皆さまの声を聞きながら、これからの品川を考える「コレカラしながわイノベーション」(#コレしな)プロジェクトのリーダーとしても活動して参りました。
その皆さまのお声から希望のビジョンを描き、この度、1つの成果として『イノベーション6』という政策提言をさせていただきます。詳細は以下となります。
1.スマホで完結、行政手続きのデジタル化
行政の積極的なデジタル化やデータ集積の脱ペーパー化をすすめ、利便性の高い「スマート行政」の体制整備を進めます。また、ビッグデータを戦略的に活かす “オープンな行政”を構築し、AIやブロックチェーン技術の活用も推進します。
役所等の窓口に行かなくてはならなかった各種サービスを、スマホで手続きができるようなシステムを拡充します。
【品川区での事業例】
①戸籍証明・住民票の写しを自宅で受け取ろう。
マイナンバーカードを利用して、戸籍証明・住民票の証明をスマホなどから申請、手数料はクレジットカードのオンライン決済、証明書は自宅へ郵送(令和4年1月から)
②キャッシュレス決済の推進
窓口の手数料を交通系ICカード決済の導入や、PayPay請求書支払いによる税、国保料の納付などキャッシュレス化を推進
③オープンデータの活用
品川区のオープンデータについて
→平成30年度 地域課題をITで解決するワークショップ 成果発表会
※品川区とシビックテック団体であるコード・フォー・トウキョウ(Code For Tokyo)との協働事業。本ワークショップは、区のオープンデータを活用しながら地域課題を考え、解決に向けたアイデアづくりを行い、オープンデータ利活用の普及・啓発とともに、区民参加と協働の機会の拡充につなげていくことを目的としたもの。
④電子図書館・音楽データベースの導入
スマホや自宅PCで貸出・返却可能な電子図書館(約1,000タイトル)、またストリーミング視聴のできる音楽データベース(約CD13万枚分)を導入する
⑤人工知能AIを活用した詐欺対策
AIを活用した新型自動通話録音機を試験的に導入する。AIが通話内容を解析し、特殊詐欺と思われる場合には、事前に登録した親族や、品川区生活安全担当などの連絡先へ注意喚起メールを送付する仕組み
2.医療をオンラインで受けられる体制を整備
医師によるオンライン診療を推進、また処方箋や服薬指導などもスマホやPC等の端末で行える体制を整備します。さらにIoT技術を活用したヘルスケア、予防医療も推進していきます。
【品川区での事業例】
品川区国民健康保険データヘルス計画
レセプト等のデータの分析、それに基づく加入者の健康保持増進のための事業計画として「データヘルス計画」の作成・公表、事業実施、評価等の取組みを行う。
3.公共の「コワーキングスペース」を拡充
リモートワークが増える中、都心では家で働く環境を作ることが難しい実情があります。リモートワークを推進するため、安全なネット環境が整備された公共のコワーキングスペースを拡充します。業界や事業者、フリーランスなどの壁を越えたオープンな交流環境をつくり、希望者は施設内でキャリアカウンセリングなども受けられます。
【品川区での事業例】
品川産業支援交流施設SHIP コーワキングスペース
月額会員制のコワーキングスペース。Wi-Fiを完備し、個別テーブル席、大テーブル席など、利用目的に合わせた最適なビジネス環境を提供する。
4.コミュニティカー•バスを導入
環境に配慮した車や、高度な自動運転が搭載されたコネクティッドカー等の普及により、持続可能な新しい交通都市をつくります。より便利な新しい交通網を支えるため、コミュニティバスやコミュニティカーの拡充・普及を進めます。
【品川区での事業例】
-2022年度よりコミュニティバスの試行運転開始
3案で検討を進めてきたが、年間運行収支試算等を踏まえ、まずは高い導入効果が見込まれる大井第3地域を運行する「大井ルート」の試行運行を実施することとする。
※品川区事業ではないが、JR品川駅・高輪口の再開発で次世代モビリティサービス「MaaS」の利用・拠点として計画中。
https://project.nikkeibp.co.jp/mirakoto/atcl/city/h_vol37/
5.公園にスマホの充電ステーションを設置
公園などに再生可能エネルギーを利用したチャージャブルスポット(充電設備)を設置し「コンセント難民」の解消に動きます。災害時には、スマホの充電が切れることによる情報収集や連絡などの手段が切断されないように、災害モバイル充電設備として活用できるメリットもあります。
【品川区での事業例】
充電用蓄電池を避難所へ配備
スマホ用蓄電池、東京・品川区が52カ所に設置(日経記事 20190820)
6.デジタルアートなどの芸術活動を支援
新しい芸術といわれるデジタルアートのクリエイターやアーティストが、幅広く活躍できるデジタル文化都市・東京とするため、芸術活動を積極的に支援します。
※ミレニアル世代とZ世代とは・・・
ミレニアル世代とは、1980~1995年に生まれた世代をさし、Z世代とは、1996~2015年に生まれた世代をさします。ミレニアル世代は「デジタルネイティブ世代」といわれ、デジタルデバイスのスキルが高く、Z世代は、生まれた時からデジタルデバイスが身近にあったため、当たり前に使いこなせます。さらに、Z世代は、スマホを活用しソーシャルメディアにも慣れ親しんでいるため、「ソーシャルネイティブ世代」ともいわれます。